20年以上変わらない価格

再生産可能な価格を考えた米づくり

米当農園のお米の価格の理由を聞かれることがあります。
そういえば産直を始めた頃にはきちんと伝えていたつもりでも、最近は伝え切れていなかったかと思い、ホームページで改めて皆様にその理由をお伝えしたいと思います。
花咲農園は、お米の産直を始めてから20年以上が経ちました。
何のノウハウもなく始めたので、当初は皆様に大変ご迷惑をお掛けしました。始めるにあたって一番悩んだのがお米の価格でした。他の産直組織の価格なども見てみましたが、最後に行き着いたのが『私がなぜ産直をするのかと言うこと』。まだ記憶に残っている方もいるかと思いますが、平成5年の米の大凶作・・・。当時の私はまだ食糧管理法があったため、米の全量を農協系へ出荷していました。しかしながら、その年の自由米の相場は一番高いときで、なんと玄米60kgで7万円の値が付きました。それでも国産のお米を食べたいという人たちはその高いお米を買い求めるために走り回っていました。
当たり前にあるはずのお米が凶作になった途端に高騰する・・・・・。何とも悲しい気持ちになりました。私たち米農家は、あって当然のお米をきちんと作り続ける責任があると肝に銘じました。そう思いながら産直を始める際、価格を決める最大のポイントが「米農家としてきちんとお米を作り、お届けするためには再生産可能な価格でなければならない」という事でした。
米その再生産可能な価格を一所懸命に探り出し今のお米の価格に決めました。ですからこの20年以上価格は変わっていません。この間、平成15年も米は全国的にやや不作で米の価格が上がったりしましたが、花咲農園は相場に左右されるようなことは絶対したくないと思っています。
私の作ったお米が美味しいと言ってくださる方がいる限り今後もこの考えは変わりません。
今は他の量販店などよりやや高いかもしれないですが、食べてくださる方のことを考えたとき、出来る限り安全で安心なお米でありたいと思い、田んぼで使う農薬は除草剤のみです。当然、殺虫剤、殺菌剤は一切使っていません。そのためか収穫量は一般的な栽培のものよりやや少なくなります。
また、そのせいで、カメムシという害虫の被害を受けた米粒が皆さんのところにお届けしているお米にまれに入っている事もまれにあるかもしれませんが、どうかご勘弁ください。
こんな思いで日々たんぼで農作業をしています。
私の作ったお米を食べてくださる方のことを思いながら。

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